「英検1級を目指しているのに、中学英語からやるなんて時間の無駄では?」
もしそう思っているなら、この記事はあなたのためのものです。実は、英検1級合格者の多くが、学習の初期段階で「基礎の徹底的な洗い直し」を行っています。
なぜなら、英検1級の難解な長文も、複雑なスピーチも、すべては中学レベルの「5文型」と「品詞」の組み合わせでできているからです。
本記事では、大人がプライドを捨てて取り組むべき、「英検1級に繋がる中学文法復習法」を解説します。
1. なぜ今、中学英語なのか?(目的の明確化)
ただ漫然とドリルを解くのはNGです。1級合格というゴールから逆算すると、中学英語で確認すべきは以下の3点に絞られます。
① 「5文型(SVOC)」の絶対的理解
1級の長文が読めない最大の原因は、単語力不足ではなく
「どれが主語(S)で、どれが動詞(V)かが見抜けない」ことにあります。
Make という動詞を見た瞬間、「作る(SVO)」だけでなく「〜させる(SVOC)」「〜になる(SVC)」の可能性を同時に想起できますか?
② 「完了形」と「過去形」の明確な使い分け
ライティングや面接で減点されないためには、時制の概念が必須です。
「昨日、財布をなくした(過去形)」と「財布をなくしてしまって今も持っていない(現在完了形)」のニュアンスの違いを、英語で即座に表現できますか?
③ 「品詞」の役割の把握
形容詞と副詞の区別、名詞節と副詞節の違い。これが曖昧だと、高度な構文解析(倒置や省略の理解)で必ず躓きます。
2. 大人のための「高速復習」2ステップ
中学3年間の内容をダラダラやる時間はありません。「2週間〜1ヶ月」で駆け抜けるのが鉄則です。
ステップ1:網羅系参考書で「抜け漏れ」をスキャンする
「知っている」と「使える」は別物です。説明を読むだけでなく、
練習問題を解いて「間違えた箇所」だけをリストアップします。
- 推奨教材の例:
- 『中学3年間の英語を10時間で復習する本』
- 『Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル』
- 意識すること: 「なんとなく」で正解した問題は不正解とみなすこと。
ステップ2:瞬間英作文で「回路」を太くする
文法ルールを脳に定着させるには、読むより書く・話す方が圧倒的に早いです。
- やり方: 中学レベルの簡単な日本語を見て、瞬時に英語にするトレーニング。
- 効果: 1級の2次試験(面接)で、文法ミスによる失点を防ぐ土台になります。
3. この復習が1級合格にどう化けるか
この地味な作業が、後の学習で大きなリターンを生みます。
| 中学レベルの知識 | 1級レベルでの応用 |
| 関係代名詞の基礎 | → 数行にわたる複雑な修飾関係の瞬時の把握 |
| 助動詞のニュアンス | → 筆者の主張の強弱(might vs must)の正確な読解 |
| 受動態の仕組み | → アカデミックな文章(客観的記述)のライティング |
4. 根拠と出典
- 文部科学省: 「中学校学習指導要領(外国語)」
- 英語学習の根幹となる5文型、時制、不定詞などはすべて中学範囲で網羅されています。
- SLA(第二言語習得論):
- 「自動化(Automatization)」理論:基礎的な文法処理を無意識化することで、脳のリソースを高度な内容理解に割けるようになります。
まとめ:基礎は「簡単なこと」ではなく「最も大切なこと」
急がば回れ。中学英文法の復習は、決して後退ではありません。
それは、英検1級という高層ビルを建てるための、強固な地盤改良工事です。
今日から2週間、騙されたと思って中学英語に戻ってみてください。その後の長文読解の景色が、驚くほどクリアになるはずです。


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