「英語で何か頼みごとをする時は、文頭か文末に Please をつければOK!」
学校でそう習った記憶、ありませんか?
- Please sit down.(座ってください)
- Please check this.(これ確認してください)
確かに文法的には間違っていません。辞書で引けば「Please = どうぞ・お願いします」と出てきます。
しかし、実はこの 「Please + 動詞」 という形、シチュエーションによっては「相手に命令している」ように聞こえることがあるのをご存知でしょうか?
今回は、日本人が無自覚に使ってしまいがちな「Please」の罠と、本当に丁寧な依頼の仕方について解説します。
もっと丁寧に失礼のないようにしたい!そんな方のための記事です。
なぜ “Please” が失礼になるの?
結論から言うと、Please + 動詞 は、文法的には「命令形」だからです。
日本語の感覚だと「プリーズ」という響きが柔らかいので、「〜してくださいませんか?」という “お願い” のニュアンスに聞こえます。しかし、ネイティブスピーカーの感覚では、これはあくまで「丁寧な命令(Instruction)」に近いのです。
日本語で例えると…
- Could you…? = 「〜していただけませんか?」(相手に断る権利がある依頼)
- Please… = 「〜しなさい / 〜してください」(やるのが当たり前という指示)
あえて極端に言うなら、「Please send me the email.」 は、「メール送っていただけますか?」ではなく、「(業務命令として)メールを送ってください」というニュアンスで響くことがあります。
そのため、同僚や目上の人、クライアントに対して「Please check this(これ確認して)」と言うと、「なんであなたに指図されなきゃいけないの?」とムッとされてしまうリスクがあるのです。
“Please” を使ってもいい場面・ダメな場面
もちろん、Please が常に失礼なわけではありません。以下の場面では正しく使えます。
OKな場面
- 相手に明らかなメリットがある時
- Please have a seat.(どうぞお座りください=おもてなし)
- Please eat.(どうぞ召し上がれ)
- 業務上の指示・説明(上司→部下、マニュアルなど)
- Please open your textbook.(教科書を開いてください=先生→生徒)
- 緊急時や警告
- Please stay away.(離れてください)
注意が必要な場面(NGになりやすい)
- 相手に手間をかけさせる「お願い」をする時
- 資料を送ってほしい
- 手伝ってほしい
- 窓を開けてほしい
この「相手の手間になるお願い」の時に Please を使うと、「私が頼んでいるんだから、あなたはやって当然」という上から目線(Bossy)な響きが出てしまうのです。
これで解決!「Please」を使わない丁寧な依頼フレーズ
では、失礼にならずに「お願い」をするにはどうすればいいのでしょうか? 魔法の言葉は Could と Would です。
1. Could you…?(〜していただけますか?)
最も万能で使いやすい表現です。「(可能であれば)〜してくれますか?」というニュアンスで、相手の都合を配慮した響きになります。
❌ Please send me the file.
⭕ Could you send me the file? (ファイルを送っていただけますか?)
2. Would you mind…?(〜してもらうのは迷惑でしょうか?)
さらに丁寧にお願いしたい時の表現です。「もしよろしければ」という謙虚な姿勢が伝わります。
❌ Please wait here.
⭕ Would you mind waiting here for a moment? (少々ここでお待ちいただけますでしょうか?)
3. I would like…(〜が欲しいのですが)
お店で注文する時、「Coffee, please.」も悪くはないですが、大人としてはこちらの方がスマートです。
△ Coffee, please.
⭕ I’d like a coffee. / Can I have a coffee? (コーヒーをいただけますか?)
まとめ:Please は「魔法の言葉」じゃなかった
いかがでしたか?
「Please をつけておけば丁寧になる」というのは、実は大きな落とし穴でした。
- Please + 動詞 = 指示・命令(〜してください)
- Could you…? = 依頼(〜していただけますか?)
この違いを知っているだけで、あなたの英語は「無礼な外国人」から「配慮のできる大人」の英語へと変わります。
これからは、相手にお願いごとをする時、口から出そうになる “Please” をグッとこらえて、“Could you…?” から始めてみませんか?



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